無断使用のちょっと変わったお話。
新年あけましておめでとうございます。
2019年もハシナオこと、ハシモトナオをよろしくお願い致します。
さて、新年の御挨拶も早々に、タイトルからしてちょっとピリッとした話題かと思われるかもしれませんが、決してそうではございません。
とある方との少し変わった出会いのお話でございます。
私も2年以上、乃木坂のファンアート・二次創作活動を続けて参りまして、お陰様で比較的多くの方々に名前と作品を知って頂けているという状況でして、非常にありがたい次第でございます。
その分、作品をアイコン等に無断使用されるというのも、決して珍しくはございません。
とはいえ私自身もニコ動・YouTubeのMAD文化に触れて育ってまいりまして、二次創作者という立場もあって、商用利用でもない限り、そういう事案に対して出来る限り寛容な姿勢を保っております。
そんな中、あるアカウントが私が描いたイラストをアイコンに使用してらっしゃるのを見かけました。
推しに自分の好きなブランドの服を着せたという旨のイラストです。
前述の通り、私はそのアカウントをしばらく傍観しておりました。
ここまではいつも通りでした。
するとどうでしょう、しばらくするとそのアイコンはイラストにそのブランドロゴを挿入するという加工が施されたものにアップデートされていたわけです。
その時、私は「面白い!」とシンプルに感じたわけです。
まず作品に対するリスペクト。元々イラストの下に小さくブランド名を入れてはおりましたが、一瞬見たら気づかないくらい。
そこをきちんと汲み取って、推しの上半身が丸枠のアイコンに収まりつつ、そのブランドロゴの情報も挿入していたわけです。
これは所謂、「三次創作」。
あくまで法的観念を乗り越えた上での話ですが、私は非常に感心してしまいました。
まず三次創作なんてものは殆ど見たことが無かった上、しかもそこに自分が作品が中間として存在している。
実に不思議な気持ちでした。
私個人の考えも込みですが、作品とは作者の存在から離れてこそ、初めて作品として成立するという考えを持っています。
かつてニコ動を席巻した「IKZO」ブーム。
日本初ヒットのラップだと言われる「俺ら東京さ行ぐだ」は、かつてニコ動を中心とした動画メディアでPerfumeやCapsule、Beastie Boysといった楽曲とのRemixが数多く発表され、それを知った吉幾三本人は怒るどころか「自分の知らないところでそんなことが起きてるなんて!面白い!」と反応し、自ら素材になるようなパフォーマンスをしたという話があります。
この話が大好きだった私にとって、この出来事は実にセンセーショナルでした。
アカウントの様子を見る限り、その方は私よりも若く、よく私のツイートにもマメにいいねをくださっていたこともあり、「特に悪意もなさそうだし、面白いし、まあいっかw」と思い、たまに覗くことにしましたが、しばらく具体的な接触はありませんでした。
月日は流れ、昨年の12月。
年の瀬だったこともあり、「#12月になったのでいいねした人に一言」のツイートをして、今年もありがとうございましたと挨拶に回っておりました。
するとその方がいいねを下さり、ここで私から初めて接触を試みることにしました。
いいねした人全員にリプを返しても、リプ返しが無い方がいらっしゃるのは珍しくはなかったので、「特に返信も無いんだろうな~」なんて考えていると、
通知が、ポンッ。
その方からDMを通してメッセージを頂きました。
誠に勝手ながら貼らせて頂きますが、その方が送って下さったメッセージは以下の通りです。
「いいねのやつ、ありがとうございます🙇♂️まさかそんなこと覚えてくださってるなんて、嬉しいです!今思えば、無断転用に勝手に加工したりしてて、とても失礼なことしてましたね😅すみませんでした!
ハシナオさんの絵柄好きなのでこれからもイラスト楽しみにしてます!
長文すみませんでした🙇♂️」
嬉しかった。
あの後無断使用のことを知ったのでしょう、謝った上でこれからも楽しみにしていると伝えて下さいました。
ここから何を学ぶかなんてこと全く考えてもおりませんが、無断使用に関する案件でよく回ってくるツイートはDMで言い合いになり、あまりよくない結末ばかりでしたので、実に新鮮な体験でした。
二次創作やってると、こんなこともあるのか笑、と。
新年早々、無断使用から始まった、ちょっと変わった体験と出会いのお話でした。